12/06/07 動かない、決められない「泥縄番長」◆日刊ゲンダイ

泥鰌(どじょう)改め「泥縄番長」を襲名、とツイートしました。言わずと知れた野田佳彦氏の新たな“源氏名”として。
一昨年に「口先番長」と前原誠司氏に、続いて岡田克也氏に「原理番長」、仙谷由人氏に「恫喝番長」、枝野幸男氏に「詭弁番長」、細野豪志氏に「二股番長」の源氏名を謹呈するも、彼に冠した「宰相NÖDÁ」が今一つ“人口に膾炙(かいしゃ)”せず、忸怩(じくじ)たる思いを抱いていた僕は、真打ち「泥縄番長」誕生に感慨を禁じ得ません。
その彼を、日本経済団体連合会=経団連会長の米倉弘昌氏が礼賛・絶賛しています。「野田首相はスピードが遅いかも知れないが立ち止まった事はない。私は首相のぶれない姿勢を高く評価している。近来、稀(まれ)に見る首相だと思う」。
住友化学の代表取締役として、この6年間で株価を5分の1に下落させた「傾営者」が、“焼け石に水”にもならぬ「(円売り)単独介入も臨機応変に行って貰いたい」と真顔で財務音痴振りを披露しているのはお笑いとしても、「自民党も首相の思いに応えて真っ向から協議して貰いたい」の妄言は頂けません。
が、同様の思考回路を有する御仁は、護送船団“談合”記者クラブの「呆道人」にも多く、別(わ)けても「朝日新聞」が展開する社説は、「野田首相へ-自民との協調が優先だ」と見出しからして突っ込みどころ満載です。
「『動かない、決められない』政治の惨状を正す。2大政党が協力して、具体的な果実を生む政治文化を築く。今回の内閣改造を、それを促す大きなチャンスと捉えるのだ」との戯言を、畏友・勝谷誠彦氏がメルマガで一刀両断しています。
「『動かない、決められない』のは『状態』であって、それを何とかする事が民主主義のコスト。『動かす、決められる』ように体制の方を変えるのは正に、朝日新聞がずっと言ってきた『軍靴の足音が聞こえてくる』戦前の体制ではないか。大政翼賛会というのは、その為に作られたんじゃなかったの?」と。
その本日付「朝日」は「消費増税法案『今国会成立を』17%」と世論調査結果を報じています。法案賛成32%、反対56%。成立に拘るべきでない72%。連日連夜に亘る「朝毎読日産」翼賛連合軍の思想洗脳呆道に被曝しない読者が鈍感なの? いいえ、“地頭”が鋭い市井の人々と、偏差値坊やの鈍さの違いです。
う~む、「自民党も強硬姿勢ばかりでは国民に愛想を尽かされよう」と社説で断じる「朝日」が読者から愛想を尽かされぬよう、祈るや切ですね。