11/02/24 椅子にしがみつくその日暮らし内閣よ◆日刊ゲンダイ

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「やるべき事をやるのが強いリーダーだ」。菅直人氏は21日の予算委員会で宣(のたま)いました。「首相の椅子にしがみついているだけではないか?」と自由民主党の武部勤氏が質(ただ)したのに対して。
「格好を付ければ強いリーダーだとは思わない」とも付け加えました。御説、ご尤(もっと)も。
与党統一会派「国民新党・新党日本」の僕は、本会議の代表質問、予算委員会の審議・質疑でも繰り返し、次の3点を述べてきました。
1つ目は、「増税で景気浮揚した国家は、古今東西、何処にも存在せず!」、「増税よりも増収を齎(もたら)すのが政治家の使命」。
その為にも、中小事業者が泣き寝入りしない為のインヴォイス導入。きめ細かな税率設定の付加価値税へと転換。脱税や二重課税を防ぐ納税者番号導入。企業の利益でなく支出に課税する法人税の外形標準化。給与所得者にも確定申告を導入。
が、「増税」の前に行うべき5つの「基本」の1つとして、具体的導入も行わぬ儘(まま)、政権交代時の国民に対する約束をいとも簡単に踏みにじり、増税ありきで猪突猛進。先の党首討論でも、労使のベア交渉と同然の算術議論に終始でした。
2つ目は、「関税自主権を放棄するTPPは”羊の皮を被った狼=トロイの木馬”。その前に、きめ細かいFTA、EPAの締結を各国と」。が、この点でも、開く国ならぬ日本を壊す国・壊国に陥れようとしています。
なのに、22日の中央公聴会では、内閣支持率同様に組合加入率、僅(わず)か18%で労働者の代表を自負される連合=日本労働組合総連合会の公述人が、増税とTPPは是非とも導入すべし、と国民不在の労働貴族な”一蓮托生”発言を行い、僕は頭が痛くなりました。
3つ目は、菅氏が豪語する「20年後も大丈夫」な社会保障改革。世界の歴史に類を見ない超少子・超高齢社会ニッポンは、20年後には1700万人減の1億1千万人。40年後には25%減の9500万人。労働人口に至っては42%減の4900万人です。
既存の年金制度を微調整するだけでは到底、太刀打ち出来ません。発想を変え、仕組を変える。負の所得税を唱えたミルトン・フリードマンと、アントニオ・ネグリのベーシック・インカムを合体させるドラスティックな改革こそ急務。
 にも拘らず、「格好を付けて、椅子にしがみついて、やるべき事をやらない」その日暮らし内閣です。嗚呼。