11/12/29 飯も食わさず贈り物も貢がず…◆日刊ゲンダイ

12月24日、離党届を提出した直後に中島政希議員は、「八ツ場ダム建設再開決定は民主党への国民の信頼を裏切るものだ。この問題で変質した民主党は最早、民主党ではない」と語りました。
他方、安住淳財務大臣は同時間帯に、「消費税率引き上げを是非やらせて頂きたい」と、2012年度予算案の閣議決定を受けて意気込みました。
「奇しくも聖夜に2つの対照的会見」と僕がツイートすると多くの利用者がリツイート。
「ヤッシーさん的に言うなら、飯も食わさず贈り物も貢がず、愛される訳でも愛する訳でもなく、女の子を眼前に『是非やらせて頂きたい』と言ってる様なもの。強引にセックスしたら強姦。強引に増税するのも犯罪。誰がOKするの?」と秀逸なフォローも登場。
更に、党本部で前原誠司政調会長が記者団に「(中島議員は)八ツ場ダム問題では共に戦った同志なので慰留したい。党に残って頂いて、一緒に戦いたい。我々は治水の哲学を変えた訳ではない」と語るに至り、思わず僕も「口先番長改め千手観音おっと観音様に失礼!前原“千口番長”誕生」と反応しました。
その前日、首相公邸で30分余り、畏兄・亀井静香氏が宰相NÖDÁと会談。同席した僕も僭越ながら、「大増税・TPP・放射能」を念頭に「改革の大前提は公正=フェアなタックス・トレード・エナジーの確立」と申し上げ、「司直の手も入らぬ儘、役員総退陣のみでは巨額の税金投入に国民は納得しない。貴男が敬愛する中曽根康弘氏の『国鉄分割民営化』に倣(なら)って、東京電力を新社・旧社に分割処理する気概が必要では」と述べました。
が、同日付「福島民報」は「全福島県民に420億円商品券案」と枝野幸男経済産業大臣が佐藤雄平知事に提案した“驚天動地”な内容を1面右肩で掲載しています。新天地での仕事と住居を被曝地域の住民に保証する事こそ、「是非やらせて頂きたい」と政府が提案すべき事柄にも拘らず。
この年末を以て日本国内でのジャーナリスト活動休止を宣言する上杉隆氏は今朝方のラジオで、「(枝野氏は)霞ヶ関の言う事はしっかり聞く優秀な官僚だが、政治家としての能力は劣り、機能不全でなく逆機能を働かせた。歴史が断罪するだろう」と慨嘆しました。
嗚呼(ああ)、詭弁を弄(ろう)するばかりの「政治主導」を有為な読者諸兄と共に刷新する新年とせねば。