「奇っ怪ニッポン」 「日刊ゲンダイ」で連載中・・・ gendai.net >>タイトルをクリックすると記事がご覧いただけます。
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校舎の耐震化もできぬ”足長おじさん”よ 「嫌中・嫌韓」を売り物にしていた宰相・麻生太郎も、背に腹は代えられぬと外交で得点を稼ぐべく宗旨替えしたのか、総額2兆円の定額給付金を留学生にも手渡す大盤振る舞いの“足長おじさん”を演じています。 他方で、年収1億円の御仁ならば辞退する矜持(きょうじ)をお持ちでしょうよ、と相も変わらぬ「上から目線」な答弁を行った宰相です。人民公社解体後に郷鎮企業で父親が巨万の富を形成し、日本へと遊学中の“豚児”留学生にも、専売特許の“べらんめえ口調”で修身を説いて頂きたいものです。 とまれ、極めて評判の宜(よろ)しい定額給付金を中止して、全国津々浦々に3万4千余り存在する小中学校の校舎を耐震化すべきでは、と僕は繰り返し提言してきました。耐震化工事に要する費用は、通常規模の学校で1校当たり6千万円前後。詰まりは2兆円で完全実施可能なのです。 天変地異から児童生徒を護ります。避難所としても機能します。更には、地域密着型の公共事業として、青息吐息な土木建設業に従事する面々に雇用を齎(もたら)すのです。 然(さ)れど、好事魔多し。政事改め性事に長けた御仁として衆目が一致する山崎拓氏が、スッチーなる符丁の発案者たるペログリ・やっしーに対抗する好事魔として登場。ニャンと2兆円校舎耐震化案を、「日刊ゲンダイ」出身の畏兄・二木啓孝氏が役員を務めるBS11デジタルの番組で、開陳するに及びました。 だからって訳ではありませんが、毎週土曜22時から同局で僕がキャプテンを務める30分番組「にっぽんサイコー!」の今週末放送分では、以下の高齢者医療費無料プランを提言しています。 75歳以上の高齢者に掛かる医療費は、今年度予算ベースに於いて11.9兆円。その内訳は、窓口での自己負担が1.1兆円。保険料負担が後期高齢者医療保険給付金の1割に当たる0.9兆円。併せて2兆円なのです。 少なからぬ金額のタンス預金と銀行預金を持ち合わせているにも拘(かかわ)らず、内需拡大へと貢献出来ない高齢者の不安を幾許(いくばく)かでも軽減してこそ、自身の旅行、孫への玩具、消費に回す気分も生まれます。至らなさを改むるに如(し)くは無し。君子豹変の実践編とする覚悟は有りや無しや。只今、僕は質問趣意書を内閣総理大臣に提出中です。 ページトップへ
ハイエクの至言にさらに補足を 「市場への最大の脅威とは、個々の企業の利己主義ではなく、組織された集団の利己主義である」と看破した古典的自由主義者のフリードリヒ・フォン・ハイエクは、「組織不能な利益集団が、組織可能な利益集団の犠牲にされ、それらによって搾取されるような条件を生み出す」社会構造を慨嘆しているのです。 “なあんちゃって小泉・竹中へなちょこ改革”に象徴される、弱肉強食な新自由主義暴走経済を説いた弟子筋のミルトン・フリードマンとの、歴然たる哲学の違いです。 その上で、ハイエクの至言に敢えて補足を行うなら、「民主主義の社会に対する最大の脅威とは、個々の人間や企業の幸福や利潤の追求ではなく、組織された労働組合や経済団体が既得権益を死守せんとする選民意識なのであ」り、「非正社員という組織不能な利益集団が、正社員という組織可能な利益集団の犠牲にされ」ている労・労「格差」構造こそ、抜本的に改めねばならぬのです。 その意味では、畏兄ならぬ畏姉・高村薫女史が16日付「東京新聞」の「社会時評」で喝破した以下の論考も、傾聴に値します。 「いま起きているのは、長年企業内で完結していた労働市場の閉塞なのである。従って、企業内で自分たちの賃上げ闘争に終始するだけの労働組合も、閉塞は同様である。では、具体的に何をすべきなのだろうか。何より、正規と非正規の雇用格差を縮めることだと思う。個別の企業ごとに家族手当や住宅手当、そして年功序列というかたちで社員の一生涯を保証してきた日本の企業文化の見直しである。正社員だけがもつこの分厚い権利を小さくしなければ、同一労働・同一賃金の原則など幻想に過ぎないし、非正規雇用者の正社員化も絵に描いた餅に終わるほかない」との。 今や労働組合の組織率は18%。5人に1人の代弁者に過ぎぬのに、労働者を代表するかの如(ごと)くに振る舞う労働貴族の面々は、ピラミッドの頂点から日本の中小企業を睥睨(へいけい)する経営貴族の御手洗冨士夫氏と心智は同一なのです。 最高裁判所が計5回も「違憲」判決を下した“1票の格差”を遙かに超える「不条理」ではありませんか。渋谷区神山町、神の山に暮らす上から目線な宰相が繰り出す経済対策も、労働貴族が支持母体の民主党や社民党が繰り出す雇用対策も、市井の人々が絵空事に感じるのも宜なる哉です。 ページトップへ
法務大臣の"とんでも見解"に騙されるな 「新国籍法第3条第1項(認知された子の国籍の取得)の規定による届出には、父又は母が認知した子と当該父又は母との間の親子関係の存在について法務大臣の指定する者がヒトの個体のデオキシリボ核酸の塩基配列の特徴により鑑定した経過及び結果を記載した書面を添付しなければならないものとすること」。 稀代のザル法と慨嘆すべき内閣提出「国籍法の一部を『改悪』する法律案」に対し、参議院法制局の協力を得て具体的に作成した「田中修正案」の文言です。 医師である自見庄三郎、森田高の両議員が亀井亜紀子、亀井郁夫、長谷川憲正の3議員にDNA鑑定制度導入は不可欠と御説明下さり、国民新党グループの5名が。無所属の田中直紀、川田龍平の両議員、更に弱冠32歳の外山斎議員も賛同者に加わって下さいました。 修正案提出には、発議者の私以外に賛同者10名を要します。当初は民主党所属議員の中でも、中堅、大御所を含む10名近くが名乗り出てくれました。“良識の府”の一員として、それは当たり前の判断です。何故って、法務委員会に於ける私の質疑に対し、森英介法務大臣は以下の“とんでも見解”を披瀝しているのですから。 曰(いわ)く、“身勝手な行為”で外国人女性との間に子を儲けた日本人男性が、婚姻も同居もしないが、日本国籍だけは子に付与せよ、と法務局の窓口に出向いた場合、実子か否かを「判断する材料として」DNA鑑定は相応(ふさわ)しくない。他方で今日日(きょうび)、誰もが容易にデジタル編集可能な写真を添付の書類さえ整っていれば、「許可制」「認可制」ならぬ「届出制」で受理すると。 が、組織率18%を割り込む労働組合出身者が執行部の要職を占める参議院民主党は、如何(いか)なる根拠を以(もっ)てしてか、田中康夫の煽動に騙(だま)されるな、と“切り崩し”に心血を注ぎ、更に抗議集会では“粉砕”を叫んでいた筈(はず)の自由民主党「愛国」議員も腰砕けと相成り、反対9票・賛成220票で5日の本会議で可決しました。佐高信氏が発行人の「週刊金曜日」も田中康夫&川田龍平批判を誌面展開する始末です。 が、DNA鑑定と扶養義務の明記こそは、転ばぬ先の杖(つえ)。至らなさは改むるに如(し)くは無しと、政権奪取後に再改正を敢行しようと採決前日に語った小沢一郎代表の「覚悟」も含めて、この問題は右左のイデオロギーを超えた、優れて人間の問題、日本の問題なのです。 ページトップへ
DNA鑑定なき欠陥法案 この問題は、右も左も関係有りません。イデオロギーを超えた、人間の問題、日本の問題なのです。11月27日、参議院法務委員会で、国籍法「改正」に疑義有り、DNA鑑定制度導入を法案に明記すべし、と質疑に立ちました。 “身勝手な行為”で外国人女性との間に子を儲けた日本人男性が、婚姻も同居もしないが、日本国籍だけは子に付与せよ、と法務局の窓口に出向いた場合、写真等を添付の書類が整っていれば、驚く勿(なか)れ、「届出制」で受理する。それが、今回の「改正」です。 既に欧州11カ国ではDNA鑑定を、移民の呼び寄せ時に義務付けています。何(いず)れの国でも、検体の掏(す)り替えを防止すべく、国家の指定機関で検査します。にも拘(かかわ)らず、森英介法務大臣は、DNA鑑定は指紋採取と異なり人権侵害の差別に繋(つな)がる、と答弁するのです。呵々(かか)。北朝鮮「拉致被害者」の親子関係を立証すべくDNA鑑定を実施したのは、如何(いか)なる人権配慮だったのでしょう? のみならず、「両親が知り合う機会の有無や子供が幼い頃から一緒に居たかどうか等を判断する材料として」写真の添付を求める、との偽装認知防止策も笑止千万です。今日日(きょうび)、誰もが容易に写真を編集可能なデジタルな御時世だと言うのに。 法務省に拠(よ)れば今回の「改正」に伴い、年間700人もの「日本国籍取得児」が誕生します。而(しか)も、18歳迄の扶養義務を「両親」に課す条文も存在しません。而して、結婚・離婚とは異なり一度、認知したなら認知取消は不可能なのです。 蛇の道は蛇。その筋の手配師が、フリーターの青年に金銭を渡して「子」を偽装認知させ、小児性愛の“商品価値”が失せるや、お前の子だろと押し付ける。然(さ)れど、青年に扶養能力は無く、国籍を付与した政府が「子」の面倒を見る羽目に陥る一方、行方知らずの実父には何らの責任も課せられぬのです。不条理極まりなき、DNA鑑定無き欠陥法案の拙速採決を阻止すべきです。 至らなさを改むるに如(し)くは無し。「DNA=デオキシリボ核酸鑑定制度導入を明記した修正案」を議員提案すべく、参議院法制局の協力を得て具体的に作成しました。読者諸姉諸兄と共に「おかしいことは、一緒に変えていこう。」の気概を抱いて、引き続き、踏ん張ります。 ページトップへ
『闇の子供たち』を突き落とすな -国籍法「改正」に疑義有り- 「全会一致」で衆議院を既に通過し、参議院本会議でも28日(金)に可決予定の「国籍法の一部を改正する法律案」は、本年6月4日の最高裁判所大法廷に於ける「違憲」判決を受けて、父母が婚姻していない子にも届出に拠(よ)る日本国籍取得を可能とするものです。 日本人男性と外国人女性の間に生まれた子は、その父母の婚姻が出生後であっても、日本国籍の取得は可能です。然(しか)るに、何らかの「理由」で出生後も婚姻関係に至らぬ父母「間」の子は、仮に父が生後認知を行った場合でも、日本国籍の取得は認められていませんでした。それは、平等原則を謳った憲法14条に違反する、との判決です。 然(さ)れど、法律の狭間に留め置かれた罪無き子供を救済せよ、と第百七十回臨時国会に提出された筈(はず)の今回の改正案は、看過し得ぬ瑕疵(かし)を内包しているのです。而(しか)して、それ故に新たに別の、罪無き子供を奈落の底へと突き落とす蓋然性(がいぜんせい)が極めて高いのです。 当初、懸念されていたのは、偽装認知奨励法案に他ならぬ、との指摘でした。即ち、実際は父母「間」の子でないにも拘(かかわ)らず、偽装認知を行って国籍を取得する"居直り合法"移民が急増するのでは、との。が、のみならず、同法案の成立は、人身売買促進法、乃至(ないし)は小児性愛黙認法と呼び得る危険性も孕(はら)んでいるのです。 桑田佳祐氏が音楽を担当。宮崎あおい、江口洋介、妻夫木聡の各氏が出演。8月に公開された映画『闇の子供たち』が問題提起した、東南アジアの子供達を「輸出入」し、小児性愛(ペドフィリア)の被害者・犠牲者へと貶(おとし)める、憂慮すべき事態を助長し兼ねません。 それもこれも、婚姻関係に至らぬ父母間の「実子」たり得ると認定する場合の大前提条件である筈のDNA鑑定を、あろう事か、人権侵害に当たると法務省が拒んでいるからです。欧州では既にイギリス、デンマーク、ノルウェー、オランダ、フィンランド、ベルギー、ドイツ、イタリア、スウェーデン、オーストリア、フランスなど11カ国で、DNA鑑定が制度化されているにも拘らず。 仮令(たとい)、閣議決定の手続きを踏んだ事柄とて、至らなさを改むるに如(し)くは無し。明日(木)の参議院法務委員会で僕は、DNA鑑定制度導入を明記すべし、と質問に立ちます。 ページトップへ
民主党よ、もっと老獪になれ フェア=公正、オープン=自由、ロジカル=理に叶(かな)った社会たるべきです。斯(か)くなる哲学と気概を抱いた人物が、政治・経済何(いず)れの領域に於いても、自身に付与された権限を、経世済民の為に行使すべきです。 にも拘(かかわ)らず、的確な認識・迅速な決断・明確な責任の何れも持ち合わせぬ面々が、権限ならぬ権威の鎧(よろい)を自身に纏(まと)い、「まずは、景気だ。」と空威張りな言説とは裏腹に、優柔不断にも問題先送りを決め込んでいます。 その支離滅裂振りを喝破し、2008年度第2次補正予算案の今国会提出を要求した小沢一郎氏が率いる民主党は、であるならば猶(なお)の事、金融機能強化法改正に際し衆議院で、時価会計の「凍結」ならぬ「堅持」を主張すべきでした。今からでも遅くはありません。審議復帰と同時に参議院で修正案を提出すべきです。 言わずもがなの解説を加えれば、企業が保有する金融資産等を期末毎に再評価するのが、時価会計。簿価でなく時価で計上してこそ、含み益・含み損が明らかとなり、馴れ合い横行の島国経済を変容させる触媒たり得るのです。 旧財閥系のメガバンクに留まらず、地域金融機関も、地元取引先との持ち合い株を多数保有しています。その不透明な塩漬け資産を白日の下に晒(さら)さぬ限り、経営責任も明確化せず、貸し渋りや貸し剥がしの根絶など、見果てぬ夢です。 知事時代に痛感したのは、県庁を頂点とする“もたれ合い”ピラミッドの裏側には、地銀・信金・信組・信連が睥睨(へいげい)する地域経済界のヒエラルキーが存在する厳然たる公理でした。「士農工商」を「官金工農商」と置き換えたなら、読者諸氏も大きく頷くでありましょう。 中央・地方を問わず時価会計の堅持は、経営責任へと繋がります。であればこそ、前回は預金者保護ならぬ経営者放免に陥りがちだった一時国有化、公的資金投入の曖昧さを今回は、「官」「金」が牛耳る既得権益ピラミッドの溶解へと転換し得るのです。 新銀行東京と並んで農林中央金庫の2金融機関「除外」を直截(ちょくせつ)に唱えたが故に、恣意(しい)的狙い撃ちだと農村部で予期せぬ反撃を受け、毎度お馴染みな腰砕けとなった民主党には、急がば回れ、真綿で絞め上げるが如き触媒効果を発揮するルールを先(ま)ずは冷徹(ロジカル)に制定し、気が付いたら安楽死の如くアンシャン・レジームが溶解している、斯くなる展開を戦略化し得る老獪(ろうかい)さが求められているんだけどね。 ページトップへ
「暗黒の時代」とは大言壮語極まれり 「我が国は蒋介石により日中戦争に引きずり込まれた被害者」と持説を開陳し、航空幕僚長を解任された田母神俊雄氏の論文に最優秀賞を冠したのは、アパグループです。今にして思えば、“お帽子”オバサンの涙ながらの会見も、「我が社は国交省により耐震偽装に引きずり込まれた被害者」と信じて疑わなかったから、かな? とまれ、統合幕僚学校長だった4年前にも田母神氏は、「航空自衛隊を元気にする10の提言」と題して部内誌で、「ものを言っただけで大騒ぎになり、職を辞さなければならないような時代はいわば暗黒の時代だ」と大言壮語。当時の防衛庁長官・石破茂氏の訓示「自衛官が専門的立場で意見を述べる事は権利であり、義務である」も引用した上での“確信犯”です。 詰まりは、今に始まった話ではなく、将又(はたまた)、「田母神さんの考えは空自内に浸透しており『第二、第三の田母神』が出ないとも限らない。政治サイドの責任を曖昧にした更迭劇は、田母神さんを『殉教者』に祭り上げ、制服組に不満を鬱積させた」と防衛省幹部が複数のメディアに“懸念”を表明する始末。 であるならば猶(なお)の事、参議院外交防衛委員会に於ける彼の参考人招致は、TV中継すべきでした。石破氏ならずとも、それは国民の「権利であり」、国会の「義務である」のですから。 にも拘(かかわ)らず、“臭い物に蓋”のアリバイ作りとしての参考人招致を目論む与党側は拒否。麻生“失言”太郎首相の出席も拒否。参議院では過半数を占め、外交防衛委員長の座も握る野党側は、民主主義の“大原則”たる「多数決」で押し切るかと思いきや、民主党籍の北沢俊美委員長は冒頭、「本委員会は参考人の個人的見解を表明する場でないので、答弁は簡潔に」と“念押し”を行い、開会前の理事会では、「制止を聞かずに田母神氏が発言し続けた場合には、衛視に退場させる」と驚天動地な“腰砕け”振りです。 田母神氏の歴史観は、凡(およ)そ僕とは異なります。が、「日本が侵略国家であったというのならば、当時の列強といわれる国で侵略国家でなかった国はどこかと問いたい。よその国がやったから日本もやっていいということにはならないが、日本だけが侵略国家といわれる筋合いもない」と「正論」を述べるのも彼なのです。イラク、アフガニスタンでのブッシュ・アメリカは侵略国家か否か、と見解を求める位の気概を、野党側は持ち合わせるべきでした。いやはや。 ページトップへ
コロコロお坊ちゃまトリオを結成すべし 約2.5兆円が消費税1%分に相当。いやはや、悪徳為政者に相応(ふさわ)しき「朝三暮四」に他なりません。総額2兆円の“定額給付金”を実施する一方で、3年後の消費税引き上げを明言したのですから。 渋谷区神山町在住の宰相は、「朝令暮改」の4文字熟語もお好みらしく、減税が給付へ、年内は年度内に、一律給付から所得制限を、と後出しジャンケンにもならぬ迷走振り。斯(か)くも指導者の資質に欠けるとは、安倍晋三・石原伸晃の両氏と共に、“コロコロお坊ちゃまトリオ”を結成すべきでありましょう。 その羊頭狗肉な言説が「とんでもない日本」を生み出したとは言え、一度(ひとたび)、公言したなら怯(ひる)みも屈しもしない“ハーメルンの笛吹き男”として三百代言振りを貫徹したライオンヘアの先先々代が、妙に懐かしく感じられる昨今です。 とまれ、今年誕生した乳児が不惑を迎える21世紀半ばの40年後には、ニャンと4千万人近くも人口が激減しているニッポンの、目指すべき将来像を提示せぬ儘(まま)、「財源論」とやらを棚上げして、無体(むたい)なバラマキに走ろうとも市井(しせい)の不安は解消されず、内需拡大など望むべくもありません。 切磋琢磨の正しいハイエクと、経世済民の新しいケインズの融合に基づく、望ましき公共投資で歓心を得たいなら、一例を挙げれば、今後5年間で全国全ての小中高等学校で校舎耐震化工事を完了する、ってな具体的に目に見える形での「変化」を宣言すべきです。家族も含めれば全国に2千万人、構造転換も儘ならぬ各地域の土木建設業への福音に留まらず、児童生徒、更には地域住民に安心・安全を齎(もたら)します。 にも拘(かかわ)らず、「実態経済」を熟知する政治家を自任する“コロコロお坊ちゃま”宰相は、旧態依然な認識と選択で低迷・混迷を続け、あろうことか、時価会計「凍結」をも高言する始末です。 含み損・含み益の実態を隠蔽する「凍結」はメガバンクのみならず、「持ち合い株」の馴れ合い地域経済に君臨し続ける地方金融機関の「経営責任」をも問題先送りする展開になります。それこそは、フェアでオープンでロジカルな経済社会とは対極の、「失われた10年」の再来ではありますまいか。 ページトップへ
漫画評論家宰相の脳は沸点に達している 「どんな困難が有っても、解散せずに経済対策をやりたい」と宣言した宰相・麻生太郎を、「展望無き解散先送り」のドン・キホーテ呼ばわりするマスメディアが大半です。 「安全で安い」ホテルオークラの日本料理店・山里で、河村建夫、細田博之、大島理森の3氏に対して、件(くだん)の宣言が行われた事も手伝ってか、将又(はたまた)、その翌日には参議院外交防衛委員会で「カップヌードルは1個400円くらいか」と時代を超越した答弁を行った事も加わってか、「麻生では戦えぬ」と「麻生降ろし」に言及する声も漏れ始めたと“したり顔”で記す記事さえ現れる始末。 が、僕は忖度(そんたく)するのです。我こそは経営者感覚を併せ持つ数少なき有能な政治家、と自負する“ドン・キホーテ”氏の脳髄では、以下の方程式が組み立てられ、就寝前に葉巻の1本や2本を燻(くゆ)らすだけでは「クールダウン」し得ぬ程、脳内は沸点に達しているのだ、と。 ヒントは、秋葉原に於ける演説です。「全勤労者の75%は中小零細企業に勤務。その雇い主は給料+ボーナス3ヶ月、合計4ヶ月の金額を12月10日までに資金繰りせねばならん」との。 即ち、彼の頭の中では、ボーナス支払い時期を過ぎねば経営者は「選挙モード」に突入出来ぬ、と捉えているのです。12月半ば以降に解散、年末年始を挟んで1月18日投票が囁かれる所以(ゆえん)です。 おいおい、年末年始こそは中小零細企業の書き入れ時だろうに、と茶々を入れる向きも居られましょう。が、川下産業に当たる流通小売サーヴィス業等は、第1次産業出身の“上から目線”な彼の眼中には入ってないのでしょう。 寧(むし)ろ、選挙期間に当たれば、年末年始の会合でも合法的に候補者が挨拶可能、と考える政治家感覚も併せ持つ数少なき有能な経営者、を自負する彼は、来年の成人式に当たるハッピーマンデーの1月12日に投票日を設定したい、と目論んでいるかも知れません。 白けきったウルトラ無党派層の低投票率が「期待」出来る一方で、「オタクの皆さん、成人を迎えた記念に選挙へ行きましょう」、と“ハーメルンの笛吹き”を自ら演じ、保守化が著しい若年層の投票で辛勝を勝ち取る。漫画評論家の「ドン・キホーテ」が思い描く、一発逆転の戦略です。 ページトップへ
黒ダイヤの黒光りを印象付けるのみ 渋谷区神山町、読んで字の如し、神の山なる地名に邸宅を構える御仁は、下々とは凡(およ)そ異なる浮世離れした「常識」の世界を浮遊しているのかも知れません。 知らぬ存ぜず、とポーカーフェイスを装いながら衝撃的に解散してこそ、初めて効果を発揮するにも拘(かかわ)らず、やるぞやるぞと高歌放吟の挙げ句に狼少年も斯(か)くや、と問題先送りを決め込んでいるのですから。解散権こそ首相の「大権」と大言壮語される前に、御名御璽(ぎょめいぎょじ)と並んで本来は、明治憲法下で天皇が有した国土・人民に対する統治権を意味するのが「大権」だと学び直した方が、不敬罪との誹(そし)りを免れ得るやも知れませんぞ。 とまれ、11月30日を通り越して1月の通常国会冒頭解散どころか、低投票率を想望して4月末の総選挙、更には任期満了から30日以内の来年10月中旬実施をも“視野”に入れ、夜な夜な葉巻を燻(くゆ)らすと噂される御仁は、党首対決に持ち込めば余裕で勝利の女神が微笑む、と信じて疑わない楽天家でもあります。 が、刺青の政治家を祖父に戴き、縁日の香具師(やし)も顔負けな“三百代言”振りで一世を風靡した先先々代の宰相とは根本的に異なるのが自分なのだ、との自覚を抱かれる方が賢明でありましょう。選挙期間中、朝な夕なとTV各局で流れるであろう自由民主党のCMが今回は、逆効果を発揮する可能性大なのですから。 思い起こせば、僅(わず)か5年間の“痴世”で250兆円も「日本の借金時計」を悪化させる一方で、ニャンとかの一つ覚えの如くに「改革を止めるな」とライオンヘアの宰相が叫び続けても、不思議と善男善女は“エオリアの風”の如き錯覚に陥っていたのです。 比するに、「まずは景気だ」と誰もが否定し得ぬ科白(せりふ)を繰り返す御仁が四六時中、画面に登場したなら、黒いダイヤの黒光りを印象付けるのみで、大向こうは引いてしまうでありましょう。 いやいや、野党第1党の代表とて笑顔が少ないではないか、と茶々を入れる向きも居られましょう。呵々、何ら恐るるに足らず。不器用である事を敢(あ)えて逆手に取って、「生活こそ全て」とオーソドックスな言説を貫いたなら、上から目線のオレ様内閣を率いる御仁こそが「巧言令色鮮(すくな)し仁」と、市井(しせい)の人々を得心させるでありましょう。 ページトップへ
「安心実現」とは「安易安直」の誤り 「社会的公正」と「経済的自由」を同時に達成し、混迷する日本にダイナミズム=躍動感を取り戻す事こそは、私の哲学であり、使命である。参議院本会議に於ける代表質問の冒頭と最後に申し上げた科白(せりふ)です。 それは弱肉強食の愚かなフリードマン、既得権益の古いケインズの不毛な二項対立を超えて、切磋琢磨の正しいハイエク、経世済民の新しいケインズの統合なのです。 日本の人口は、21世紀の折り返し地点である2050年代には、9千万人を割り込みます。1億2千7百万人の人口は激減し続け、100年後には6千3百万人。これとて出生率が高位・死亡率が低位に留(とど)まった場合。最悪の想定では100年後に日本の人口は3千3百万人台へ陥る、と国立社会保障・人口問題研究所は公表しています。 右肩上がりの発想を捨て去り、量の拡大から質の充実へと選択を改め直し、供給側の都合から消費側の希望に根ざした仕組へと、世の中の有り様を抜本的に再構築せねば、明るい未来は日本に到来しません。 にも拘(かかわ)らず、島国日本の政治と行政は、相も変わらぬ甘チャンな認識に留まり、選択も守旧、仕組も旧態な儘(まま)。「安心実現」なる空疎な4文字言葉を冠した今回の補正予算も、公債追加発行額3950億円、財政投融資計画の追加額1778億円と「安易安直」な財政悪化を伴っているのです。いやはや、国と地方の基礎的財政収支=プライマリーバランスを2011年には黒字化する、と大言壮語した舌の根の乾かぬ内に。 のみならず、「地方税等減収補てん臨時交付金」創設なるモラルハザードな法律案も、“甘やかし”予算に他なりません。読んで字の如し、道路特定財源の暫定税率が失効した今年4月分に相当する都道府県・市町村の減収を補てんする特例措置。で、「地方の悲鳴が聞こえる」と鳩山邦夫総務大臣が情念的発言を衆議院総務委員会で行えば、「地方を救え」と野党各党も唱和する始末。 おいおい、道路特定財源こそは無駄な公共事業費だ、と狼煙(のろし)を上げていた御仁が、道路関係にのみ執行可能な臨時交付金に賛成する。ニャンだか変でしょ。国と地方の対等な分権社会を目指すのならば、僅か1ヶ月分の減収、それも道路建設の為の減収は、目先の痛み分けならぬ、未来の喜び分けとして甘受すべきでしょうに。明日16日にも予定される参議院本会議で、無論、僕は反対票を投じます。 ページトップへ
宰相改め“災相”の二枚舌にご用心 「社会的公正と経済的自由を同時に達成し、混迷する日本にダイナミズムを取り戻す事こそは、新党日本代表の私、田中康夫の哲学であり、使命である」。 参議院本会議で10月3日、45分間に亘(わた)って代表質問に立ちました。過分の評価を与えて下さった、民主党の長島昭久衆議院議員のブログから引用をお許し頂けば、「痛烈な皮肉を込めた抜群のレトリックに加え、自民党政治の弱点を徹底的に突きまくった。而(しか)も、知事時代の経験に裏打ちされた批判は、批判の為の批判ではなく、何故、自民党システムでは税金の無駄遣いが無くならず、国民の生活が良くならないのかを誰にも判るように明らかにしてみせた」最後に私は、以下の質問をしました。 「日本政府は今春、嘗(かつ)ての国策会社Jパワー、電源開発株式会社への資本参加の比率を20%へ高めようとしたイギリスのザ・チルドレンズ・インヴェストメント・ファンド(TCI)に対し、(雛(ひな)壇に座る)甘利明さん、当時の経済産業大臣にして現在は規制改革を促進する特命担当大臣である貴男は、罷(まか)り成らぬ、と株式の取得中止命令を発しました」。 「他方で、この9月5日、丸紅、関西電力、九州電力の各株式会社、更には政府全額出資の日本政策金融公庫の国際部門たる国際協力銀行(JBIC)等で構成される企業連合は、シンガポール財務省傘下の投資会社が100%保有していた同国最大の電力会社セノコ・パワーの全株式を取得すると発表しています」。 が、「世界で先頭を行く環境・省エネ国家として国際的なルール作りを主導していく」と所信表明演説で胸を張った「筈(はず)」の“上から目線なオレ様内閣”の親分は、以下の慨嘆すべき“二枚舌答弁”を行いました。 曰く、「(中止命令は)電力の安定供給や原子力、核燃料サイクルの政策に影響を及ぼす恐れが有る事から行った」。「シンガポールの電力会社の株式取得は、シンガポールの法令に基づき適切に行われた。ダブルスタンダードであるとの指摘は全然当たっておらぬ」と。 いやはや、渋谷区神山町、読んで字の如し、神の山と表記する、正に下々とは対極の住所に邸宅を構える御仁は、「フェア・オープン・ロジカル」な「信じられる日本」とは対極の「とんでもない日本」を、恬(てん)として恥じぬ夜郎自大な島国根性の宰相改め“災相”なのです。 猶、代表質問の全文と映像は、新党日本HPで御覧になれます。 http://www.love-nippon.com/ ページトップへ